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Creating My Own Path

八戸高専の女性研究者たち

岡田 みゆき(総合科学教育科 特命准教授)総合科学教育科 特命准教授
岡田 みゆき Miyuki Okada

英語の問題集に「知っていることと教えることは全く別物だ」という例文がよく出てきます。文字通り、知識が豊富だからといって人に上手に教えられるわけではない、ということです。様々な研究分野の中でも「どうやってうまく人に英語、または日本語を教えられるか」「どうしたらその人は一人で勉強を続けていける力を身につけられるのか」といったことを私は追い求めています。英語で自分の言いたいことを思うように伝えられないもどかしさを何年も経験してきました。今でもそうです。多くの人は同じように感じていることでしょう。ですから、自分がどうやってここまで来たのか、何があったから問題を克服できたのかを常に考えて、学習者が望むもの、また、学習者には今わからなくても必ずその先で必要となるものを身につけてもらいたいと思います。豊かな人生をおくるための道具の一つとして。さらに、若い学生達には一度日本を飛び出して、海外から日本と日本の文化を見てほしいと思います。高専ではグローバルエンジニア育成事業として、学生の海外派遣や留学生の受け入れを行っていますが、一人でも多くの学生が広い世界に飛び出すことによって大きく成長していく姿を見ることが楽しみの一つです。

My Career

  • 2006年に文科省と県教育委員会の支援を受け、イギリスで「英語教員のための6ヵ月海外派遣研修」を経験しました。半年の間にイギリス国内はもちろん、近隣の国々も訪れ、教科書でしか知らなかった「ヨーロッパ」を肌で感じました。世界の中心はアメリカではない、と実感しました。
  • 2017年にTEFL(Teaching English as a Foreign Language)を学ぶため、早期退職してアメリカの大学で学生生活を送りました。高校教師としてそれまで仕事で積み重ねた(と信じていた)ものが邪魔をして、なかなか新しい知識が頭に入っていかず、最初の3カ月は泣いてばかりでした。
  • 帰国後再び単身仙台で「日本語教育」を学びました。アメリカ滞在中に「日本語を教えてほしい」と言われてもうまく教えられない自分に愕然とし、一念発起して日本語教師を目指しました。資格を取り、現在はNPOに所属して週一回日本語教室で教えています。
  • 次に目指すのは南米で英語と日本語を教えながらスペイン語を学ぶことです。そのために今はアプリを使ってスペイン語を独学していますが、このことは予期せず外国語(英語と日本語)教育に役立っています。

My Work-Life Balance

欲張らず、自分の時間を充実させることを考えています。「しなければいけない」と思ってするのでなく、「そうした方がいいから、自分でしたいと思ってやる」と発想を転換することで苦痛はだいぶ軽減するように思います。また、無心で家庭菜園の草取りをするというのが私のストレスフリーの時間です。畑がきれいになる、というおまけつきがいいですね。