新井宏忠准教授と株式会社神戸製鋼所の共同研究グループの学術論文が国際学術雑誌(ISIJ International)に掲載されました
カテゴリ:事務局
鉄鋼製品中の介在物(酸化物などの非金属粒子)は製品品質に悪影響を及ぼすことが知られており、溶鋼の溶製段階からできるだけ介在物を除去し、溶鋼の清浄度を高める処理が必須です。年々高まる製品の高強度化と長寿命化に対応するためには、溶鋼の超清浄度化技術の発展が望まれています。そのためにはまず、溶鋼中で介在物がどのような挙動を示すのかを詳細に理解する必要があります。本研究が対象とした介在物の凝集現象は、溶鋼中で見られる代表的な介在物挙動の一つです。
研究グループでは、実際の溶鋼中介在物のように粒度分布をもつ粒子の凝集挙動を精度よく再現できるモデルを構築しました。この研究により、プロセス解析の精度向上が期待されます。

論文タイトル: Turbulent Agglomeration of Polydispersed Particles in a Liquid
著者:H. Arai, T. Sugitani, H. Ota and S. Kimura
DOI: https://doi.org/10.2355/isijinternational.ISIJINT-2023-313