専攻科 機械システムデザインコース2年の上野 晴奈(うわの はるな)さん(指導教員=井関 祐也 准教授)の研究発表が日本機械学会第33回バイオフロンティア講演会(昨年12月神戸大学にて開催)において若手優秀講演表彰を受賞しました。同賞は講演会において優れた講演を行った若手会員を表彰するもので、翌年度の4月1日において26歳未満の会員が対象となります。受賞者の多くが大学院生であり、高専の学生として唯一の受賞となりました。
口腔がんの主な治療方法は外科療法による舌部切除であり、術後の言語機能や摂食・嚥下機能の障害による患者のQOL低下が問題視されており、画期的治療法の確立が急務となっています。
このような問題に対し、上野さんは新しい加温装置の開発を行っています。この加温装置は患者と装置とが非接触の状態で治療を行えるため、患者の負担が少なく、がんのみを局所的に加温できる可能性を有しています。一方、本装置の臨床応用を考えた場合、口腔部に隣接する目や耳、脳など、重要な器官への安全性を十分に評価する必要があります。上野さんは試作装置を用いた実験的検討やコンピュータ・シミュレーションを通して、装置の安全性や治療効果を検討し、有用性を示しました。
今月18日、伝達式が行われ、圓山校長より上野さんへ表彰状の授与が行われました。