6月19日(土)に、八戸市直営の書店である八戸ブックセンターにて、八戸高専の河村信治教授によるアカデミック・トーク「リケジョに語る『山』の一般教養」が開催されました。聞き手は八戸高専の卒業生で、現在岩手大学農学部に所属する森田菜々子さん。河村教授は、山頂を目指して挑戦する近代登山の文化とは別に、自然の中を長距離に渡ってトレイルを歩く文化や思潮があることを紹介し、自然のみならず人里や町も通過し繋いでいくロングトレイルは地域づくりの観点からも重要なインフラであり資源であることを説明しました。また、昨年度、八戸高専で卒業研究を行なっていた森田さんからは、八戸市が北側の起終点になっている『みちのく潮風トレイル』の調査結果から、トレイルの維持・整備にはその道を歩く人と地域の人々の関わり合いや、地域の公-共-私の連携による取り組みが重要であることが報告されました。当日は、一般の方のほか、青森県内の自然環境保全に携わる環境省やNPO、大学関係の専門家も聴講され、トークイベント終了後も熱心な情報交換が繰り広げられました。なお、この出前授業は、JSTの女子中高生の理系進路選択支援事業の一つとして実施されたものです。


