中村 美道 Nakamura Yoshimichi [博士(理学)]
総合科学教育科 教授
専門分野
- ナノ物質科学Nanomaterials science
- 計算物理/化学Computational physics / chemistry
写真
研究課題
- ナノチャンネル内液体分子の特異な振舞い
Anomalous behavior of liquid molecules inside nanochannels - 半導体表面原子配列の構造秩序化
Structural ordering of semiconductor surface atoms - 原子レベルでの表面反応プロセス
Surface reactions on an atomic scale - 3-Dナノ構造形成過程
Formation processes of 3-D nanostructures - 量子/古典ハイブリッド計算手法の開発と応用
Development and application of Quantum mechanical / Molecular mechanical hybrid methods
研究シーズ
ナノ材料物性の解明や予測を計算機シミュレーションで行っています。
図1はカーボンナノチューブ内水分子構造の計算結果です。通常とは異なる特異な分子配列が自発的に出現した例です。ナノチューブの応用拡大(ナノゲートやナノフィルター等)を念頭に、閉込め空間内分子の振舞いの研究を進めています。また、我々は量子/古典ハイブリッド法において、量子計算領域を第一原理計算(FP)と強結合近似計算(TB)に細分割する手法の開発に成功しています。
図2はその精度のデモンストレーションです。シリコン表面の酸化反応プロセスや、原子間力顕微鏡の探針先端構造解明など、ナノスケールの物性解明に幅広く応用可能です。
画像の解説
図1 カーボンナノチューブ内で流動性を失った水分子の構造(室温)。
図2 第一原理(FP)/強結合近似(TB)ハイブリッド法の例(シリコン結晶での速度伝播計算)。全領域をFP計算した結果が、ハイブリッド法でほぼ正確に再現されていることが分かる。
図2 第一原理(FP)/強結合近似(TB)ハイブリッド法の例(シリコン結晶での速度伝播計算)。全領域をFP計算した結果が、ハイブリッド法でほぼ正確に再現されていることが分かる。
研究のキーワード
ナノ物質材料,計算機シミュレーション,量子/古典ハイブリッド法