ECU(電子制御ユニット)

機能

仕様・機能の変遷

回路Ver

Ver.2

Ver.3

Ver.4

Ver.5

年式

2003

2004

2008

2006

2007

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2017

2019

2020

2022

対応燃料
供給方式

キャブレター

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電子制御
燃料噴射

DCP

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ソレノイド式

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仕様

回路構成

2分割式

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3分割式

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防水

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センサ

クランクシャフト回転検出用ピックアップ

後輪回転検出用近接センサ

油温計測用サーミスタ

カムシャフト回転検出用近接センサ

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電子制御スロットル用ロータリセンサ

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電源電圧計測

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広帯域空燃比センサ

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空気圧センサ

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燃圧センサ

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ブレーキセンサ

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シリンダ温度計測用熱電対

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大気圧センサ

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アクチュエータ

スターターモータ

イグニッションコイル

後輪クラッチ用ソレノイド

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吸気バルブ休止用ソレノイド

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電動オイルポンプ

燃料カット用電磁弁

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電子制御燃料噴射弁

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電子制御スロットル用ステッピングモータ

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電動燃料ポンプ

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エアー加圧式ダイヤフラム燃料ポンプシステム

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後輪クラッチ用電磁弁

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電子ブザー

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付加機能

サイクルメータ

フルオートドライブモード

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噴射弁テストモード

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積算燃料消費量推定

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データロガー

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充填効率推定

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学習機能併用空燃比フィードバック制御

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シャシローラテストモード

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無線通信機能

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グラフィック式LCD

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アイドル時一時減圧

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燃圧制御

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車両効率推定

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センサの役割

センサ名称

センサの役割

クランクシャフト回転検出用ピックアップ

75BTDC30BTDCの位置に2つ設けられており、回転数の算出、点火時期や燃料噴射時期の制御に用いられる。

後輪回転検出用近接センサ

後輪の回転を検出するもので、速度や走行距離の算出に用いられる。

油温計測用サーミスタ

シリンダヘッドの保温・冷却のため循環させているオイルの温度を計測するもので、温度に応じて、冷却用電動ポンプのPWM駆動dutyが調整される。また、電子制御燃料噴射では、油温に応じて暖気増量が行われる。

カムシャフト回転検出用近接センサ

75BTDCに設置したクランクシャフト回転検出用ピックアップから信号が入った時点で、このセンサの信号を読み取って、圧縮行程後期なのか排気行程後期なのかを判別するもので、点火や燃料噴射の時期を判断するのに用いられる。

電子制御スロットル用ロータリセンサ

電子制御スロットルのロータリバルブ軸の回転を検出するもので、初期の位置決め(原点出し)に用いられる。

電源電圧計測

バッテリの電圧を計測するもので、日常的なテストの際に、バッテリが過放電にならせないようにするため使われる。

広帯域空燃比センサ

空燃比を計測するもので、充填効率の推定や空燃比フィードバック制御などに用いられる。

空気圧センサ

エアー加圧式ダイヤフラム燃料ポンプシステムにおいて、空気圧制御用電磁弁に対する1次側(エアタンク側)2次側(ポンプ側)の空気圧を計測するセンサ。燃圧センサと併用して、燃圧を一定に保持するために用いられる。

燃圧センサ

燃圧を計測するセンサ。

ブレーキセンサ

キャブレター車ではドライバーがスロットルを離せば加速は止まるが、電子制御燃料噴射車ではエンジンSTOPスイッチを押さないと加速を続けてしまうため,万が一の際に対応が遅れてしまいかねない。そこで、エンジンをかけての加速中に、ブレーキレバーが握られたことを感知すると、エンジンを自動停止させる機能を持たせるために設けられたセンサ。

シリンダ温度計測用熱電対

シリンダの表面温度を計測するセンサ。

大気圧センサ

全国大会ではコースの起伏の影響が大きいため、高度差を簡易的に測定できるかどうか試すために導入されたセンサ。

アクチュエータの役割と駆動方法

アクチュエータ名称

アクチュエータの役割と駆動方法

スターターモータ

エンジンの始動に用いられる。エンジンスイッチをSTARTに入れると、3.2秒間通電する。ただし、1200rpm(アイドル時は1000rpm)を超えると通電を止める。

イグニッションコイル

エンジンの点火に用いられる。

後輪クラッチ用ソレノイド

後輪ハブ内に設けられているワンウエイクラッチが、自然に動作するモードと、強制的にoffにするモードとを切り替えるために用いられる。詳しくは、エコランとはのページにある「エコランカー特有の技術」で。なお、現在では使用していません。

吸気バルブ休止用ソレノイド

吸気ロッカーアームを、カムシャフトの軸方向に沿ってスライドさせることにより、混合気そのもののシリンダ内への吸入を停止させ、ひいてはエンジンを停止させるために用いられる。詳しくは、エコランとはのページにある「吸気バルブ休止機構」で。 なお、現在では使用していません。

電動オイルポンプ

エンジンの潤滑と冷却に用いられる。潤滑用ポンプは、シリンダ内面とシリンダヘッドの動弁系にオイルを吹きかける。冷却用ポンプは、シリンダヘッド内に設けたオイル溜めのオイルを循環させる。詳しくは、エコランとはのページにある「エンジン保温」で。

燃料カット用電磁弁

キャブレター内のフロート室に余分な燃料が流入しないようにするため用いられる。詳しくは、エコランとはのページにある「燃料カット用電磁バルブ」で。 なお、現在では使用していません。

電子制御燃料噴射弁

エンジンに燃料を供給するために用いられる。詳しくは、電子制御燃料噴射システムのページで。

電子制御スロットル用ステッピングモータ

電子制御スロットルのロータリバルブ軸を回転させるために用いられる。

電動燃料ポンプ

一般的な電子制御燃料噴射システムにおいて、燃料を加圧するために用いられる。 なお、現在では使用していません。

エアー加圧式ダイヤフラム
燃料ポンプシステム

エンジンに燃料を供給するために用いられる。2014年度の大会から使用が義務づけられることになった。その駆動に用いるのが、加減圧制御用と空気圧制御用の2つの電磁弁。

後輪クラッチ用電磁弁

エアー加圧式ダイヤフラム燃料ポンプシステムを搭載することに伴って、空気圧源を利用して、後輪クラッチ機構を動作させるためにソレノイドに替えて設置したもの。

電子ブザー

様々な警告を知らせるためのブザー。用途のひとつは、惰性走行中にドライバーに再始動タイミングを知らせる機能。再始動速度が近づいてくると断続的に鳴動するようになり、次第にその間隔が短くなっていく。そして、再始動速度に達すると連続的に3秒間鳴り続けるようになり、エンジンSTARTスイッチが入れば鳴りやむ。ドライバーがLCDを注視することなく、周囲の様子を確認しながら、安全に再始動できるようにするために設けられた。

付加機能の役割

付加機能名称

付加機能の役割

サイクルメータ

フロント回路内に設けられたタイマと、後輪回転検出用近接センサの信号に基づいて、速度、走行距離、経過時間、残り時間、残り周回数などを、フロント回路のLCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)に表示する機能。

フルオートドライブモード

各種アクチュエータを自動制御し、ドライバーの操作を簡便にする機能。詳しくは、フルオートドライブモードのページで。

噴射弁テストモード

燃料噴射弁の燃料噴射特性を計測するための機能。噴射時間と噴射回数は任意に指定できる。燃料配管を変えたときに、噴射弁近傍に溜まった気泡を追い出すことにも利用できる。

積算燃料消費量推定

燃料噴射特性の実験結果に基づいて、積算燃料消費量や平均燃費を推定する機能。

データロガー

走行中に、速度、走行距離、エンジン回転数、燃料噴射時間、積算燃料消費量の推定値、油温などのデータをサンプリングして、外付けEEPROM(不揮発性メモリ)に書き込み続け、それを、走行後パソコンにシリアル通信で転送する機能。

充填効率推定

燃料噴射量の推定値と、広帯域空燃比センサの出力信号から、充填効率を推定する機能。基本噴射時間マップの作成に役立つだけでなく、吸排気系統の仕様比較にも使える。

学習機能併用空燃比フィードバック制御

実車走行時、あるいはシャシローラテスト時に広帯域空燃比センサから得られたデータをもとに、空燃比が目標値付近に収束するように、燃料の基本噴射量のマップを自動的に作成するのが学習機能。それに基づいて燃料噴射量を調整しても必ず制御偏差は出るので、それを補うのがフィードバック制御機能。

シャシローラテストモード

シャシローラテストでのデータの再現性向上を意図したもので、最初にエンジンスイッチをSTARTに入れれば,その後は自動的に加速と惰性走行を繰り返すモード。

無線通信機能

サインエリアから適切な指示を出すために、走行中のマシンとPCとの間で無線通信(Xbeeモジュールを使用)できないものかと考えて2012年度に導入された機能。しかし、その後はほったらかしになっていて、シャシローラテストや実車走行練習で走行後にPCにデータを送る役割に留まっている。

グラフィック式LCD

フロント回路に、速度や空燃比等の推移をグラフで表示する機能。

アイドル時一時減圧

エアー加圧式ダイヤフラム燃料ポンプを用いる場合、ポンプ内の燃料が枯渇するとエンジンが止まってしまう。そこでアイドル時に、定期的(噴射900回毎)に、加減圧制御バルブを一時的に減圧してから再加圧することにより、アイドルを持続させる機能。また、この一時減圧の際には、空燃比が一時的に希薄となってフィードバック制御が乱れてしまうので、それを防ぐため燃圧に基づいた噴射時間の補償も加えている。

燃圧制御

燃圧を一定にすべく、エアー加圧式ダイヤフラム燃料ポンプシステムの2(ポンプ)側の圧力を制御する機能。

車両効率推定

速度の推移と推定燃料噴射量から車両効率(=エンジン熱効率×駆動系統伝達効率)を推定する機能で、エンジンのどの回転域の効率が良いのかを判別することが目的。

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